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菜の花や匂ひの先の角曲がる

今朝、自転車でいつもの道を走っていた。角を曲がる手前で、ふっと匂いがした。あ、菜の花だな、と思った瞬間に左へ曲がる。するとそこには、黄色の鮮やかな菜の花が群れて咲いていた。このところ、桜や梅や、寒い暖かいばかりに気を取られていた。そんな自分...
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春寒や出でてしまえば風の中

義務感に背中を押されるようにして時間になれば、家を出る。不思議と気持ちが明るくなる。気分が整ってから動くのではなく、動くことで、少しずつ整っていく。
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春寒や言葉のあとに子を思う

相手のことを思い、言葉を尽くしたつもりだったが、終わってから胸の奥にひっかかりが残った。自分はどこかで、上からものを言うような調子になっていなかったか。誰かに何かを伝えるというのは難しい。正しさを示そうとするほど、自分の未熟さも浮き彫りにな...
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春雨や胸にささくれ走りけり

今日は久しぶりの一日の雨。自転車通勤の身には、行きも帰りもなかなか堪えた。帰り道は仕事の人間関係のことも重なり、雨の冷たさがそのまま胸の内に入り込むようだった。こんな気持ちで投げやりになってはいけない。もっと自分を大切にしなければ、とペダル...
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夢の世を脱げて軽しや冬の朝

最近、夢をよく見る。どれも現実ではありえないことばかりだ。どこかで「おかしい」と思いながらも、その世界を現実として受け入れ、一生懸命に生きている。目が覚める。布団の中で息を吸い込む。冬の朝の空気は少し冷たい。そして、胸の奥がふっと軽くなる。...
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花粉飛ぶ薬袋のあたたかし

朝から花粉の症状が出て、耳鼻科へ行きました。整骨院では足の痛みの相談をし、薬局で薬を受け取りました。症状を聞いてもらい、痛みを確かめてもらい、淡々と、けれど丁寧に対応してもらう。その一つ一つが、心に残りました。きちんと仕事をしている人と向き...
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冬の暮立てぬ我にも影は立つ

あちらを立てれば、こちらが立たず。いつも正しく振る舞えるわけではない。言葉は詰まり、無力さを覚える金曜日。立てていないように感じる私にも、足元には影が伸びている。
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朝寒やポットの湯気のよれながら

朝はまだ冷えます。職場にいちばんに入り、窓を開け、ポットに水を入れ、いつもの準備をひとつずつ済ませていきます。この時間が一日の土台のようにも感じます。ふとポットを見ると、湯が沸きかけていました。まっすぐではなく、少しよれながら揺れています。...
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春浅しまだ退かぬ影一つ

今日は雨、寒さがやわらぎきらない一日でした。冬でもなく、すっかり春でもない。そんな曖昧な時間の中に立っている感覚です。退ききれない影は、弱さかもしれませんし、未練かもしれません。けれど同時に、まだ歩こうとする気配でもあるのだと思いました。
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春めくや粗大ごみある路地明るし

今日はずいぶんと暖かい一日でした。三寒四温という言葉が、ようやく実感を伴ってくる頃でしょうか。自転車で近所を走っていると、家の前に粗大ゴミがいくつか出されていました。家電製品や洗濯物干しラック。役目を終えた生活の道具たちが、整然と並んでいま...