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「夢の世を脱げて軽しや冬の朝」

最近、夢をよく見る。どれも現実ではありえないことばかりだ。どこかで「おかしい」と思いながらも、その世界を現実として受け入れ、一生懸命に生きている。目が覚める。布団の中で息を吸い込む。冬の朝の空気は少し冷たい。そして、胸の奥がふっと軽くなる。...
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「花粉飛ぶ薬袋のあたたかし」

朝から花粉の症状が出て、耳鼻科へ行きました。整骨院では足の痛みの相談をし、薬局で薬を受け取りました。症状を聞いてもらい、痛みを確かめてもらい、淡々と、けれど丁寧に対応してもらう。その一つ一つが、心に残りました。きちんと仕事をしている人と向き...
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「冬の暮立てぬ我にも影は立つ」

あちらを立てれば、こちらが立たず。いつも正しく振る舞えるわけではない。言葉は詰まり、無力さを覚える金曜日。立てていないように感じる私にも、足元には影が伸びている。
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「朝寒やポットの湯気のよれながら」

朝はまだ冷えます。職場にいちばんに入り、窓を開け、ポットに水を入れ、いつもの準備をひとつずつ済ませていきます。この時間が一日の土台のようにも感じます。ふとポットを見ると、湯が沸きかけていました。まっすぐではなく、少しよれながら揺れています。...
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「春浅しまだ退かぬ影一つ」

今日は雨、寒さがやわらぎきらない一日でした。冬でもなく、すっかり春でもない。そんな曖昧な時間の中に立っている感覚です。退ききれない影は、弱さかもしれませんし、未練かもしれません。けれど同時に、まだ歩こうとする気配でもあるのだと思いました。
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「春めくや粗大ごみある路地明るし」

今日はずいぶんと暖かい一日でした。三寒四温という言葉が、ようやく実感を伴ってくる頃でしょうか。自転車で近所を走っていると、家の前に粗大ゴミがいくつか出されていました。家電製品や洗濯物干しラック。役目を終えた生活の道具たちが、整然と並んでいま...
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「春浅し子の背の奥のしづけさよ」

背中は表情よりも多くを語ることがあります。その奥にある静けさは、外の季節よりもまだ浅い春のようでした。季節は推移はそれぞれ違うのだと思いました。
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「寒の朝斜光やわらか背を包む」

二月の終わりの朝。空気はまだ冷たいのに、朝日はどこかやわらかい。自転車で通勤途中、車線を変えようと上体をひねった瞬間、斜めから差す光が背中を包みました。寒さの中にありながら、もう次の季節を含んでいました。
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「木枯らしや音のゆくえに立つ子かな」

風の音が響いた。一瞬、表情が止まる。子は席を立ち、窓の方へ向かった。冬の風も子供の好奇心もまた、強い。
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「街灯に満ちてなお吹く虎落笛」

仕事を終え、自転車で帰る夜。街灯の光は、疲れた自分を迎えてくれる。その輪の中にも、冬の風は吹いている。安心の中に、自然の強さが満ちている。光と風を受けながら、今日も一日を終える。